IR問題

 最近急に巷で騒がれる様になったIRという言葉。年末に国会議員が逮捕されるなどした事で火が着いた格好だが、そもそもIRとは「Integrated Resort」の略で日本語に訳すなら「カジノを含む統合型リゾート施設」と言うことになる。議員逮捕は予想外だったが、このIRは、色々な問題を抱えており一概に”景気復興策”のアイテムには考えるのは早計だ。

 私がこのIRを取り上げたのには訳がある。このIRを巡って地元の長崎が誘致を表明しているのだ。生まれ育ったこの長崎は、情緒豊かな歴史ある街として一昔前、年代的には昭和の時代に生まれた県外の人にとって、修学旅行の行った先を聞くと”長崎”と答える人が多い。平成生まれの人でも、平和学習の為に訪れた人も結構いる。そういう昔から親しまれる場所である。

 江戸時代の鎖国時にも日本で唯一、外国と交流があった所でもあり、高知土佐出身である、かの坂本龍馬が自分の夢の実現と日本の夜明けを願い「亀山社中/海援隊」という会社を作ったのも長崎だ。

 この長崎が今、全国的に飛び抜けて「瀕死状態の危機」に陥っている。
毎年続く人口減少は、日本全体でも起こっているが長崎は毎年ワースト1位に君臨している。長崎県内でも長崎市が特に減少著しい。県の役人の方々も何かと具体策を掲げて入るが、ハッキリ言って「意味がない!」もっと県民の意見を十分に聞くべきだ。人口減少が異常に早くなっている為、”焦っている”のは分かるが、地元民が増える要素が見えない。そこに来てこのIRだ。

 現在、IRの誘致場所として県北にある「ハウステンボス」の一角に計画されている。この「ハウステンボス」2度コケした後、今は旅行代理店HISの援助もあり、経営的には安定して来ている。HISが助けがなければ、今はとっくに「オランダ村」の二の舞になる所だった。(なってはいたが・・・)

 昨年に立役者であるHISの澤田社長がハウステンボスの経営から退き、これからが正念場となる所で、このIR誘致。長崎県民誰しも”危険な賭け”だと感じている。打開策として”人口が減っているからギャンブルで人を呼び込む”とは凄い論理だ。

 統計調査を見てみても反対意見として「ギャンブル依存症が増える」「治安など生活環境の悪化」が高い。他の県と比較しても長崎はパチンコ屋が多く、恐らくコンビニよりもあるだろう。連日新聞には異常な程、広告が入り誘発している。そこに今後IRが上乗せされる。
更に誘致する県北の佐世保市は、米軍基地を抱え、沖縄ほど大きな事件には報道されないが、都度問題が起きている。そこに来てIRによる外国人誘致だ。

 だが決して外国人誘致は鼻から反対していない。冒頭に述べた様に鎖国時代に唯一開かれていた長崎にとって外国人はウェルカムな存在だ。昨年のラグビーW杯や今年の東京オリンピックでも経済活性化への効果は期待出来る。これを機に日本でも一番多く「世界遺産」を持っている事もアピール出来るだろう。

長崎の世界遺産

 然し乍ら、それに基づく整備環境はどうか?新幹線の問題、空港の外国人利用率など交通インフラが追い付いていない。私など県南に住む人は、総じてあまり県北まで行かない。(逆も然り・・・)ホテルは長崎市内にもここ最近多く出来ているが、逆に本当にそれだけ必要か?と言いたくなるくらいの建設ラッシュだ。

 外国人を呼び込む前に先ずは、県民を留めて増やす工夫が必要だ。長崎県民にとって何が必要かどうすれば持続可能な地域になるかをもっと考えよう。
もっと役人も県民に耳を傾けていこう!リサーチ不足だ。
全国の統計調査では、IRが出来た場合、「行きたいと思う人」17%、「行きたいとは思わない人」82%だそうだ。
普通に考えれば、今ギャンブル施設を作る事が必要では無い筈だ。

愛すべき長崎を後世まで残す為に今何が出来るか。もっと考えよう!

IR本当に必要か?

コメント

タイトルとURLをコピーしました