長崎港が「出島」を起点に鎖国時代から唯一開かれていた港であったことは以前のブログでも記載したが、今は、クルーズ船来航ラッシュに湧いている。
昨年は、1月1日に来航した「チャイニーズ・タイシャン」を皮切りに年末12月29日の「MSC スプレンディダ」まで182回にも及ぶ来航があった。182回の内には、同じ船が行き帰りの為、寄港した回数も含んではいるが、単純に言えば”2日に1回”は来航した計算になる。
例年の国内での客船来航数は、同じ九州に属する「福岡/博多港」に次ぐ2位をキープしており、国際的にも有名な「横浜港」や「神戸港」よりも多い。

チャイニーズ・タイシャン 
MSC スプレンディダ
今年も既に1月3日からコスタクルーズの「コスタ・セレーナ 」が来航しており、今年も同程度の来航隻数を予定している。
これは、近年大型客船を建造している船会社が隣国「中国マーケット」に進出している所以でもあり、その中国から日本で地理的に一番近いこの”長崎”が日本クルーズを行なった際に寄港し易いのもあるのだろう。
来航した際には、正に”巨大なビルが横になって入ってきた!”と言う感じであり、長崎港の風景も一変させると言っても過言ではない。決して大きな港では無いので、入港時には街のどこからでも見る事が出来るが、やはり湾内を山に囲まれた長崎港は、長崎市一番の名峰「稲佐山」やマニア撮影スポットで名高い「鍋冠山」からの眺めが格別。当然、その近辺からも大型クルーズ船の迫力が存分に味わう事が出来る。

現在、この長崎港が増え続けているクルーズ船への対策として岸壁の延長に伴う「2バース化」を進めている。現在、大型クルーズ船への対応は、グラバー園側の”松ケ枝国際埠頭”をメインにし、中型以下の客船が重なった場合”水辺の森公園”を併用している。
上記のクルーズ船増加を考慮し、重複入港するクルーズ客船に対応する為に現在の松ケ枝国際埠頭を南側へ延伸させ、縦列に停泊させる計画が進んでいる。
この2バース完成後も入港が増加すれば、更に3バース化も予定されている。

然し乍ら、この客船プロジェクトには不透明な点が多い。
本来の主旨としては、この来航するクルーズ船に乗船する多数の乗船客をターゲットにインバウンド効果を出す事が目的であったと思うが、実際には寄港しても準備しているツアーバスで佐賀方面へと移動してしまい、市内で観光しているクルーズ客は少ない。
更に一時期話題になった「爆買い」も最近見られなくなり、訪れる中国人の嗜好が変わってきている。私の家の側にも一時期大型免税店が出店し、狭い岸壁側の道路を塞ぐように大量の大型バスと中国人が所構わず溢れかえっていたが、現在世界遺産となった外海地区の方に移転した模様だ。この世界遺産と言えば一昨年登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」になるが、今一つ盛り上がりに欠けている。
クルーズ客船が着岸する松ケ枝埠頭から、すぐ目の前に見える位置に「大浦天主堂」がある。最近化粧直しがされ、姫路城ばりに白粉が映えている。長崎のベイブリッジ「女神大橋」を渡れば直ぐに世界遺産がある外海地区に繋がる。この外海地区には「出津集落」、「大野集落」の2ヶ所がある。更に足を伸ばせば南島原に「原城跡」佐世保近海に「黒島の集落」など点在している。

だが当然、訪れる観光客の為には、そこに到着するまでの楽しみが無くては増えていかないと思う。過剰な施設は必要無いが、外海地区の素晴らしい夕日が見られる宿泊施設や団体客を取り込める飲食施設があったら良いのではと思う。
昨年11月、ローマ教皇「フランシスコ」が来日した。来日の1番の目的は「一生のうちに長崎に行きたかった」だそうだ。その所以を辿ると日本にキリスト教を伝えた「フランシスコ・ザビエル」と洗礼名が同じである事も興味深い。日本には現在キリスト教信者は、6%程しかいないが、長崎は人口当たりの信者数は日本一であり、私もその数少ないキリスト教信者の一人でもある。
宗教を押しつけるつもりは毛頭無いが、日本でも珍しいくらいの異国情緒溢れる文化を歩んで来た長崎発展の為の布教活動は今後も行なっていくつもりだ。



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